なぜ声かけが必要?その目的とは

声かけは患者とコミュニケーションを取るために必須であり、看護の基本ともいえます。なぜ声かけをするのか、その目的をあらためて確認しておきましょう。

なぜ声かけが必要?その目的とは

患者の情報を得る

患者の情報を得る

患者の情報はカルテにも記されていますが、それだけでは分からないことも多く実際に関わってみなければ詳細な情報は汲み取れません。入院前の生活状況や病気に対する本人の認識、退院後のことなどは直接コミュニケーションを取ってこそ見えてくる部分ですね。その時の体調についても、声かけをして初めて分かることがありますよ。
入院中の患者にとって、最も身近な存在は看護師です。患者の状態が急変した際、すぐに対応できるのは看護師であり、医療現場において重要な役割を担います。看護師としての役割を果たすためにも声かけは必須であり、常に患者の健康を守る意識を持って取り組んでいかなければなりませんよ。

信頼関係の構築

信頼関係の構築

患者に声かけをして、積極的にコミュニケーションを取ることで信頼関係が生まれます。看護現場において、患者との信頼関係は非常に重要なポイントです。患者から信頼を得られなければ、スムーズに治療を進めることはできません。適切に治療を進めるためには、患者から直接得る情報が必要不可欠ですよ。
看護を提供する際、患者が抱える問題を解決するために適時看護過程を遂行します。信頼関係を構築しておくことで、それまで見えなかった患者の訴えを感知できる可能性も高まります。そうすれば、細やかな問題解決への糸口も見えてきますね。結果的に治療期間・入院期間が短縮され、患者の財政的な問題や病院の運営的な側面においても大きな効果を得られます。

安心感を与える

安心感を与える

患者は病気や怪我などの理由で来院・入院しますが、ほとんどの人が不安を抱えています。病気や怪我だけでなく、治療や環境の変化、経済的負担、仕事などに対する不安もあるでしょう。不安の大小は患者によって異なりますが、それを自分の力だけで解消するのは困難です。社会的権力を持つ人でも、病気や怪我によって自信が喪失することもあります。いかなる人でも、こういった状況下では看護師などの医療関係者に頼らざるを得ない状況であるため、その不安を取り除き安心感を持ってもらうためにも声かけが必要なんですね。
看護師による声かけをきっかけに、元気になって安心感を持って治療に取り組んでもらえるかもしれません。また、その姿を見た看護師自身もやりがいを感じ、モチベーションアップにつながりますよ。声かけが苦手な人もいるかと思いますが、この機会に学び直して仕事に活かしましょう。

実践的なスキルを身につけて現場で活用!